Blog活動日誌

2026年8月28日 搾乳とドナーミルクについて

おはようございます。滋賀県議会議員の野田武宏です。

先日、「リトルベビーサークル滋賀のCOAYU」の皆さんから、滋賀県におけるリトルベビーとそのご家族を取り巻く現状についてお話を伺いました。

リトルベビーとは、早産などによって小さく生まれた赤ちゃんのことです。滋賀県では、令和5年の出生数9,339人のうち、2,500g未満で生まれた低出生体重児は878人、約9.4%。およそ10人に1人です。

COAYUさんは、「ひとりじゃないよ」を届けることを大切に、当事者である先輩ママたちが中心となって、交流会や相談支援、情報発信などを行っています。

 

私自身、COAYUさんの活動には強く共感するところがあります。

小さく生まれた赤ちゃんの命や成長への不安に加え、お母さん自身が「自分のせいではないか」と責めてしまうこともあります。だからこそ、同じ経験をした人から「ひとりじゃない」と伝えてもらえることには大きな意味があります。

 

一方で、小さく生まれた子どもたちが成長し、学校に通ったり、それぞれの人生を歩んでいる姿もあります。資料では、27週1,040gで生まれ現在18歳となった方や、23週478gで生まれ、元気に育っているお子さんの姿も紹介されていました。

 

こうした小さな命が救われ、成長している背景には、医療の進歩と医療従事者の皆さんの力があります。

私自身の政治信条で常に「命は何よりも大切」という思いを大事にしてきました。だからこそ、小さく生まれた子どもの命を医療が支え、その後のお母さんや家族を地域や当事者同士で支えるCOAYUの活動に、大切な意味を感じています。

 

そして今回、特にご紹介したいのが、「搾乳」と「ドナーミルク」です。

NICUに赤ちゃんが入院すると、お母さんと赤ちゃんは離れて生活することになります。その間、赤ちゃんに母乳を届けるため、お母さんが搾乳を続けるケースがあります。

搾乳とは、赤ちゃんに直接授乳するのではなく、手や搾乳器を使って母乳を搾り、保存して届けることです。

 

資料では、「1日8回、3時間おき」という搾乳が昼夜を問わず続くことがあり、アンケートでは当事者のお母さんの40%が孤独を感じていることも示されていました。

 

さらに外出先では、赤ちゃんを連れずに授乳室へ入ることに心理的な負担を感じる方もいます。そのため、「搾乳にも使えます」と分かる表示を広げていくことが大切です。県内でも少しずつ搾乳マークの設置が進んでいます。

 

また、母乳バンクは、ご自身の赤ちゃんが必要とする量以上に母乳が出る方から提供された母乳を、低温殺菌や細菌検査など適切に処理したうえで、必要とする早産児や極低出生体重児に「ドナーミルク」として届ける仕組みです。

 

滋賀県では県内4か所すべてのNICUでドナーミルクが導入され、今回のアンケートでも1,500g未満で生まれた27人のうち9人が利用していました。また滋賀県議会でも、今年の8月10日に「ドナーミルクの利用拡大を求める意見書」を可決しました。

一方で「母乳バンクを知っていたら協力したかった」という声も多く、まだ十分に知られていないことも課題です。

 

搾乳もドナーミルクも、当事者になって初めて知る方が多いと思います。

ただ、これはリトルベビーのご家族だけが知っていればいい話ではありません。

 

「なぜ搾乳が必要なのか」「ドナーミルクとはどのような仕組みなのか」といった基本的な知識が、社会の中でもっと広がっていくことが大切です。周囲の理解が広がることで、当事者の心理的な負担を減らしたり、支援につながるきっかけも増えていくのではないかと思います。

 

赤ちゃんの命を救うことだけで支援が終わるわけではありません。

救われた命が成長し、その子を育てる家族も安心して暮らしていけること。そこまでつながってこそ、本当の意味で命を大切にすることになるのだと思います。

COAYUさんが掲げる、

 

「早く小さく生まれた赤ちゃんと家族が安心して、笑顔で暮らせる滋賀に」

という思い。

今回いただいた当事者の皆さんの声を、県の取り組みや今後の議会での議論にもつなげていきたいと思います。

 

野田武宏

 

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