2026年8月8日 暴力団対策から「トクリュウ」対策へ、変わる犯罪への対応を
こんばんは。教育・子ども若者・警察常任委員会で委員長を務める滋賀県議会議員の野田武宏です。
8月5日に開かれた教育・子ども若者・警察常任委員会について、所管ごとの所感を全3回に分けてお伝えしています。
3回目は、警察本部についてです。
この日は、議第87号「令和8年度滋賀県一般会計補正予算(第2号)」のうち、警察本部所管部分について審査しました。
主な内容は、大津北警察署の移転新築整備に伴う債務負担行為の変更です。

老朽化や狭隘化が進む大津北警察署の移転新築については、近年の物価高騰などを受け、工事にかかる債務負担行為の限度額が約3億1,000万円増えることになりました。必要な整備とはいえ、約3億円を超える増額と聞くと、やはり大きな金額だと感じます。物価高騰の影響が公共工事にも及んでいることを改めて実感しました。
報告事項では、公益財団法人滋賀県暴力団追放推進センターの事業や経営状況について説明がありました。
同センターは、暴力団追放に関する広報啓発や相談対応、不当要求防止責任者講習などを行っています。令和7年度には、不当要求防止責任者講習を22回開催し、909人が受講しています。
一方で、犯罪を取り巻く環境は大きく変わっています。
暴力団の活動が減少する一方で、いわゆる匿名・流動型犯罪グループ、いわゆる「トクリュウ」などによる特殊詐欺や強盗、違法な資金獲得活動が大きな問題となっています。
委員会でも、従来の暴力団対策だけではなく、こうした新たな犯罪グループへの対応を、暴力団追放推進センターの活動にも広げていく必要があるのではないかという意見が出されました。
当局からも、全国的に暴力団追放センターの役割を見直し、トクリュウ対策の支援や被害防止にも取り組む方向にあるとの説明がありました。
私も、これは非常に重要な視点だと感じています。
犯罪の形が変わっているのに、行政や関係機関の仕組みだけが以前のままでは、県民を十分に守ることはできません。
暴力団という看板がなくても、実際に県民や事業者を脅かす活動があるのであれば、警察だけでなく、企業、地域団体、関係機関と連携しながら、被害を未然に防ぐ仕組みをつくっていく必要があります。
特に、不当要求防止責任者講習や相談活動など、民間企業や地域と直接つながる暴力団追放推進センターには、これまで培ってきた経験やネットワークを生かした役割が期待されます。
犯罪の手口や犯罪グループの形は、時代とともに変化しています。
だからこそ、従来の取組を続けるだけではなく、「今、県民がどのような犯罪に脅かされているのか」という視点から、警察や関係機関の役割についても変化に合わせて考えていくことが重要だと感じています。
今回まで3回に分けて、8月5日の常任委員会について、教育委員会、子ども若者部、警察本部それぞれの審査や議論をお伝えしました。
委員会で出された意見をその場だけの議論で終わらせず、今後の取組にどのようにつながっていくのか、引き続き確認していきます。
野田武宏
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