2026年8月6日 子どもの学びと地域の未来をどう守るか
こんばんは。滋賀県議会議員の野田武宏です。
8月5日、教育・子ども若者・警察常任委員会が開かれ、教育委員会、子ども若者部、警察本部の所管事項について審査や報告が行われました。
この日の委員会では、それぞれ重要な議論がありましたので、所管ごとの所感として、全3回に分けてお伝えします。
今回は教育委員会に関する内容です。
教育委員会所管の補正予算には、彦根工業高校、長浜農業高校、米原高校、大津清陵高校を改革先導拠点として、施設整備や企業・大学と連携した新たな学びを進める事業などが盛り込まれています。
また、県立高校における特別支援教育の体制を充実するため、通級指導支援員の配置や専門家の派遣などを行う事業についても説明がありました。

通級による指導を、一部の教員だけに任せるのではなく、学校全体で支える体制をつくることは重要です。一方で、「質的・量的な充実」が具体的に何を意味するのか、対象となる生徒数や指導時間、支援員の配置などを、今後より明確に示していく必要があります。
委員会では、令和8年度全国学力・学習状況調査の結果についても報告がありました。
滋賀県の平均正答率は、小学校の国語と算数、中学校の国語で全国平均を下回り、中学校の数学は全国平均と同じ水準となりました。中学校では前年度から改善が見られた一方、小学校では全国平均との差が広がっています。
ただ、平均点が全国より高いか低いかだけを見ていても、十分ではありません。
個人的に重く受け止めているのは、正答数が少ない児童生徒の割合が、全国よりも大きいという点です。
学校の授業を受けても、分からないまま次の学年に進んでいる子どもはいないのか。つまずきを抱えた子どもに対して、学校や教育委員会は具体的に何をしているのか。平均点の向上だけでなく、一人ひとりの子どもの学びを保障する視点が必要です。
現在は、1人1台端末やAIドリルなどを活用することで、子ども一人ひとりの得意な分野や苦手な分野、学習上のつまずきを、以前よりも細かく把握できるようになっているはずです。
技術は進歩している一方で、今回の説明を聞く限り、そこで得られたデータが学校や学級、個々の子どもへの具体的な支援に十分生かされているのかは、見えにくいままでした。
ICTを導入すること自体が目的ではありません。子どもの状況を把握し、授業改善や個別のフォローにつなげ、分からない子どもを分からないままにしないために活用されなければ意味がありません。
教員研修についても、研修を実施した回数ではなく、実際に授業がどのように変わり、子どもの理解につながったのかを確認する必要があります。県教育委員会と総合教育センターが、情報共有にとどまらず、同じ課題認識を持って一体的に取り組むことが求められます。
一般所管事項では、県立高校の令和9年度募集定員について、委員から、決定過程や地域への説明、定員削減が地域に与える影響などについて問題提起がありました。
子どもの数が減少していく中で、募集定員の見直しそのものは避けて通れない課題です。しかし、学校の学級数が減ることは、学校だけでなく地域の将来にも大きく関わります。
教育委員会内部だけで判断するのではなく、地元自治体や学校、地域住民に丁寧に説明し、将来の県立高校のあり方とあわせて議論していく必要があります。
次回は、子ども若者部で審査された、子ども性暴力防止法への対応や保育現場の人材確保などについてお伝えします。
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