2026年3月19日 閉会日・婚姻の平等に関する法整備に向けた丁寧な議論の促進を求める意見書賛成討論
こんばんは。滋賀県議会議員の野田武宏です。
3月19日で令和7年度2月定例会議が閉会となりました。
その中で、提出された意見書に対して賛成を求めるために討論を行う賛成討論をはじめて行いました。一部アドリブもあったのですが、以下はその際に用意していた文章です。
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チームしが県議団 野田武宏です。
それでは、チームしが県議団を代表して、意見書第3号「婚姻の平等に関する法整備に向けた丁寧な議論の促進を求める意見書」の採択を求め、討論を行います。
「私は」 結婚を望んだとき、 法がそれを認めてくれました。これは、私にとって大変幸せなことでした。
妻と結婚できたことも幸せなことですが、それ以上に、「結婚を望んだときに、法が それを認めてくれた」 ことが、何より幸せだった のだと 今は感じています。
しかし、この社会には、結婚を望んだときに、法の下(もと)でそれが認められて いない人たちがいます。
そのことについて、社会として真剣に向き合い、議論を深めていく必要があるのではないでしょうか。
結婚していないことで、配偶者控除が使えない、家族として手術の同意ができない、パートナーが亡くなったとき 法定相続人になれないなど、制度上の不利益は多数存在します。
「それらの問題を解決したい。」、「大切な人と、法律の上でも家族として認められたい。」その思いに 社会が寄り添うことの 問題点は 何なのでしょうか。
同性婚を望む人たちが求めているのは、自分たちだけを特別扱いするような 特別な権利ではありません。この国で結婚することが「できた」人たちが 普通に受け取っている 当然の権利で、当たり前の制度を、当たり前に利用できるようにしてほしい、 ということだけです。
もしかすると それすら超越して「自分が望んだ相手と、法律の上でも家族として認められたい」
ただそれだけの、 ささやかな 望み なのかもしれません。
2013年。当時、ニュージーランドの国会議員だったニック・スミス氏は、同性婚を合法化する法案が審議された際に反対票を投じました。
しかしその8年後。国会議員を引退する際に、彼はその判断が誤りだったと 公に謝罪します。
そして自身の 20歳になる息子がゲイであることを明かしました。
「息子の尊厳を、なぜあのとき守れなかったのか。」その後悔は、政治の判断が、 誰かの人生に直接関わっていることを 私たちに教えています。
そしてそれは、遠い国の出来事ではなく、私たちの身近なところでも、同じ思いを抱えて 生きている人が 生きている家族が
いるかもしれません。
今、私たちの前にあるのは、誰かの人生そのものです。抽象的な理念ではなく、目の前で生きている誰かの暮らしです。
近年。全国で提起(ていき)されている同性婚 訴訟(そしょう)において、裁判所は 1つの方向性を示し 始めています。
それは、憲法24条が 同性婚を 直接保障している とまでは 言えないとしても、同性カップルを 婚姻制度から 完全に排除することの合理性は乏しく、憲法14条の 平等原則との関係が問われる という考え方です。
実際に札幌などの高等裁判所では同性婚を認めていない民法などの規定は 憲法に違反するとされた例もあります。
また世界に目を向けると、G7でも、日本を除く6つの国では同性婚。またはそれに準ずる制度が導入されています。
誰かの幸せが、誰かの不幸(ふしあわせ)になるわけではありません。
権利は、分け合うほどに減るものではなく、認め合うほどに 社会を豊かにするものではないでしょうか。
本日、私たちに問われているのは、制度の是非そのものではなく、この課題について社会として向き合い、議論を進めていく 覚悟が、あるのかという点です。
そして、その判断を行う場に今、私たちは立っています。
「私は」 結婚を望んだとき、法がそれを認めてくれました。
そのことに感謝している一人として、「同じ」望みを持つ人たちについて、社会として丁寧な議論を進めていくことを求めたいと思います。
結婚したい人が結婚する。ただ、それだけのことです。
どうか本意見書の趣旨(しゅし)をご理解いただき、賛同を賜りますようお願い申し上げ、討論といたします。
