2025年12月25日 県外調査 生ごみ循環を軸にした町の選択
おはようございます。滋賀県議会議員の野田武宏です。
福岡県大木町にある「おおき循環センター くるるん」を視察しました。
人口約1万3,600人。掘割が多く、水とともに暮らしてきたこの町で、長年にわたり生ごみ循環を軸としたごみ処理が続けられています。
日本のごみ処理は、現在も焼却を中心とした構造にあり、全国には約1,000のごみ焼却施設が稼働しており、過去の専門家や解説資料の中では、日本のごみ焼却施設数が世界全体の大きな割合を占めていると指摘されたこともあります。
また、日本では家庭ごみを含む一般廃棄物のおよそ8割が焼却処理されており、焼却への依存度が高い処理体系となっています。
こうした中で、可燃ごみの内訳を見ると、生ごみが大きな割合を占めていることが、多くの自治体で共通の認識となっています。

燃やすごみの増加は、焼却施設の維持管理や将来的な更新などを通じて、自治体の財政に影響を及ぼす要因ともなります。さらに、焼却処理を前提とした場合でも、最終的には焼却灰の埋立処分が不可避であり、埋立地の確保や延命は多くの自治体に共通する課題となっています。
こうした背景のもと、大木町では、生ごみを焼却せずに資源として循環させる生ごみ循環事業に取り組んできました。
平成18年から生ごみの分別回収を開始し、町内全域から集めた生ごみや、し尿・浄化槽汚泥をメタン発酵処理する仕組みを構築しています。
メタン発酵によって発生したバイオガスは発電に活用され、残った消化液は液体肥料として農地に還元されます。
また分別、資源化、農地還元という流れを町内で完結させることで、焼却や埋立に依存しない循環型のごみ処理が続けられてきました。

「くるるん」は、こうした循環の仕組みを支える拠点として、バイオマスセンターと道の駅を併設し、あえて町の中心部に整備し、生ごみも含めた循環が町全体で行われています。
今回の視察を通じて生ごみ循環が単なる処理技術ではなく、財政、環境、農業、そして住民の行動をつなぐ仕組みとして位置づけられているというでした。
焼却を前提としない選択が、長い時間をかけて町の仕組みとして積み重ねられてきたことが、現地での説明から伝わってきました。
滋賀県議会議員 野田たけひろ
大木町公式サイト|おおき循環センター「くるるん」
https://www.town.oki.fukuoka.jp/kankyo/kururun.html